状況に応じたバンカーショットのコツ

バンカーショット
プロゴルファーにとって『バンカーショットほど簡単なショットはない』というほど易しいショットのはずなのにアマチュアゴルファーにとっては最悪のイメージがあるのは何故でしょう?

 

もちろんプロゴルファーには豊富な練習量があります。
彼らにとっては他のトラブルショットに比べ、どれだけの砂をボールと一緒に取るかで飛距離の加減ができるのでボールの飛距離が読み易いことが要因でしょう。

 

そして、ショット自体が通常のアイアンショットの様なボールの最下点を狙うのと違いボールの2〜5cm手前を狙うアバウトなショットでもあります。
よって、他のショットに比べてミスが発生する確率が低いのも特徴です。

 

それなのにバンカーショットを苦手とするアマチュアゴルファーが大勢いるのは何故か?
その理由を探ると練習量が全く足らない、もっと言えば練習さえしたことが無い。

 

その結果、次のような状況が起こります。
・ホームランになるのが怖くてショットの途中でスイングが緩む。
・緊張のあまり打ち急ぎになる。
・バンカーからの脱出セオリーを知らない。
まぁ大まかにいえば、こんなところでしょうか。

 

ショット技術以前の基本的な解決策として

恐怖心は成功体験を積み重ねて自信を深めていくことしかありません。
打ち急ぎはショットする前のルーティンである程度解消することができます。

  深呼吸するとか、自分に呪文をかける。
  〜私は「ゆっくり、ゆっくり」とツブヤキます〜
  自信がつけば意識することも無くなりますが・・・。

脱出セオリーは大事なことです。これを知っているか、いないかではゴルフの楽しみも半減します。

 

以上の基本を踏まえて、状況に応じた技術的なセオリーを確認しましょう。

 

グリーンのガードバンカー

ガードバンカー
グリーン近くにあるバンカーですから使用クラブはバンカー専用クラブであるサンドウェッジを使います。
● 飛距離は必要ないのでボールから離れる。
● スタンスは肩幅よりも広くとりオープンに構える。
● 重心を低くし(がに股状態)、体重配分はバンカー土手が高くない限り右
  足、左足とも同じ。
● 距離感はボールまでの距離とクラブヘッドの開き具合、そして砂をどれだ
  け取るかで調節する。
● テイクバックでコックを早くしてヘッドスピードとクラブヘッドを砂に打
  ち込み易くする。

 

以上のようにコツコツ練習すればバンカーに対する苦手意識は無くなりますが1日でも早く解決したいのならゴルフ教材を参考にするのもよいでしょう。
グリーンを目の前にしてのトラブルは痛いし何よりも悔しい!

 

フェアウェイサイドバンカー

フェアウェイバンカー
一口にフェアウェイサイドバンカーといってもグリーンまで50ヤード前後から150ヤード位の距離に設置されていますので使用するクラブもそれに合わせることになります

 

● 飛距離が必要になるので状況に応じてボールの近くに立つ。
● スタンス幅は飛距離が欲しいので肩幅ほどにし、スイング弧を大きくする。
● 左足6右足4のウェイトで両膝の高さを変えないようにスイングする。
● 手打ちになるので2クラブほど番手をあげる。
以上がセオリーの中でも基準となるスイング技術ですが、ボールのライによって次のようなテクニックも必要となります。

 

 

アゴの高いバンカー

アゴが高いバンカー
1メートルを越すような高いバンカーに捕まったら、欲張らずに脱出することだけを考えることです。自分の実力も省みずプロゴルファーのような結果を求めてはいけません。
それには、グリーンガードバンカーの脱出方法をベースに次のことを加えます。

 

● クラブフェイスを45度開きヘッド面が空を向く位にする。
● スタンスの向きは目標に対して45度
● ボール位置は左足かかと
● テイクバックからフィニッシュまで一気に振りぬくこと。インパクト後にヘッドスピードが抜けるようなスイングは絶対してはなりません。
● ボールの高さを出すために弱冠右足体重にし、スタンスを取るときに右足を左足より砂に潜らせるようにする。
● 上記と同様にボールの高さを出すために、インパクト時はハンドレイトにして、フォローではクラブヘッドが返らないように左脇を開け左肘を背中側に逃がす。

 

バンカーショット

ハンドレイトとはインパクトの前にコックを解いてやり手元よりもヘッドが先行するようにスイングすることです。

 

硬い砂のバンカー

硬く締まった砂はサンドウェッジのバンスを弾いてトップ、最悪のホームランになる可能性があります。経験不足だと恐怖を覚えますが、以外にも柔らかい砂よりも簡単です。

 

通常の砂であればヘッドが潜りボールの打ち出す高さを得ることができますが、砂が硬いと潜ることは難しいので、どちらかといえばアプローチショットの感覚でしょう。

 

よって、選択クラブはサンドウェッジに限らず距離に応じてアプローチウェッジやピッチングウエッジなどを使います。

注意

スイング中にはトップ防止のために両膝の高さを一定にすることと、グリーンにボールが落ちてからランがよく出るということです。

 

柔らかい砂のバンカー

柔らかい砂といえば海砂です。日本のコースは山砂が多くて海砂のバンカーなのは3割前後ではないでしょうか。見た目が白色で砂目が細かいのが海砂、茶系で砂目が粗いなら山砂です。

 

一見した所では柔らかい砂が簡単そうに見えますが、砂目が細かいためにクラブヘッドをぶっつけてもスピードが吸収分散されてヘッドが抜けにくくなります。対策としては、グリーンガードバンカーの脱出方法をベースに次のことを加えます。

 

● 硬い砂の時よりもクラブヘッドを開きバンスを効かせること。
● フォローのスピードを緩めずに大きく振りぬくこと。

 

注意

月1ゴルファーにはチョット難度が高いバンカーショットになります。何よりの対策はこのバンカーに入れないコース戦略を立て、冒険をしないことでしょう。

 

左足上がりのバンカーショット

グリーンを狙ったけどショートしてグリーン手前のバンカーに捕まった時などに起こることが多いバンカーショットです。易しいライになりますが、目玉やアゴの直ぐ下だったりするケースでは工夫が必要になります。
グリーン周りのバンカーですから距離は必要ありませんし、望めません

 

対策としては
● 傾斜なりに構える。必然的に右足体重になりますが、体重移動をせずそのまま斜面に沿って、スイングします。
● クラブヘッドを開いているのと左足上がりということもあってボールは高 く打ち出されるが距離は出ないのでクラブヘッドを振り抜きます。
● アゴの近くにボールがある場合には、上記と違ってクラブを振りぬくこと が出来ませんのでクラブヘッドをさらに開き、スタンスをオープンにし、スタンスラインに沿ってアウトサイドインにスイングします。
● あいにくの目玉だった場合にはクラブヘッドを開く方法では脱出できませ ん。

 

1.クラブヘッドのフェースは閉じて鋭角に砂へ入るようにします。
2.目玉になって盛り上がっている砂の外周からクラブのリーディングエッジを入ます。
3.クラブヘッドが深く砂に潜るので振り抜くことを考える必要はありませんが、ヘッドを入れる所がずれないように下半身を固定して手打ちにします。

 

左足下がりのバンカーショット

このバンカーショットは月1ゴルファーにとっては難易度が高いです。グリーンを果敢に(無謀に)攻め、奥にあるバンカーに入れてしまった時によくあることです。
普通、コースではグリーン奥からピンを狙うのが一番難しいように設計されていますから絶対避けたい攻め方です。

 

対策としては
● ボールの高さを出すためにクラブフェイスを通常よりもっと開きます
● 体重は左足に乗せオープンスタンスに構えます。右足がバンカーの外になる場合があるかと思いますが、体重はほとんどが左足ですから問題ありません。
● スイングはスタンス方向に振りますから結果的にアウトサイドインになり ます。フォローは取らずインパクトしたら終わりです。絶対にやってはいけないことは体重移動することと、フォローを無理に取ろうとすることです。
● 運悪くアゴの近くだった場合には無理にグリーンを狙わずにバンカー横に 出すことをおすすめしますが、どうしても狙いたいときは次の方法もあります。

 

1.上記のセオリーに加えアゴに当たらないように、より鋭角にクラブを打ち込む必要があります
2.そのために、出来るだけ手元を動かさないようにテイクバックしてアウトサイドをより大きく取ります。
3.感覚的には手首のコックだけでテイクバックして鋭角に打ち込むようなイメージです。
 コックが早く解けるとアゴに当り失敗したりする難しいショットになります。

 

注意

100切り、90切りゴルファーが考えなければならないことは自分ができる範囲で出来るだけ安全にトラブルから脱出することです。

 

そのためには10分、15分の短時間でも効率の良い練習とマネジメントを会得する必要があります。

 

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